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初心者を騙して、ワインを売る輩が許せない。

初心者🔰

「いったい何なんだこれは…」

ある時、SNSを見ているとふと広告が目に入ってきました。

ワインの広告です。そこには

「某最高の格付けのワイン」

だと書いてありました。

しかし、おかしいんです。

その広告に使われている写真は、

「格付けが最も低いワイン」

だったんです。

最初はなにかの手違いかな? と思ったんです。写真間違えちゃったのかな?と。

しかし、その商品ページにアクセスしてみると、徐々に不審感が増してきます。

「幻のワイン!」とか

「この世で最も希少」

とか書いてあるわけです。

そして最後に堂々と

特級畑の名前がデカデカと書かれていました。

でもやっぱり写真は格付けの低い畑です。

「あ、これはわざとやってるな」

ということが確信に変わりました。

つまりあたかも特級畑のように見せかけて、格付けの低いワインを売っているのです。

悪質です。

なんと悪質なことでしょうか。

というか実質違う商品を売っている訳で、もはや詐欺。

間違いなく景品表示法違反です。

騙されるのは初心者

SNSで聞いてみると

「10年以上前からこういう広告を見るよ」

とか

「ずっと悪質だとおもってた」

と言われます。

つまり、横行しているんです。

これはなぜなんだ?

と考えました。

恐らくそれなりにワインに詳しい人だったら、騙されることはないでしょう。

しかし、

「ワインが好きになったばかりの人」

はきっとコロッと騙されてしまいます。

むしろそこに照準を合わせているんでしょう。

興味が出始めたばかりで、

まだあまり知識もなく

しかしそれなりに言葉を覚えてきた。

そういう人を狙って

「あえてやっている」訳です。

考えれば考えるほど、

許せなくなってきます。

同じワインを売る立場の人間として言わせてもらいます。

「ワインを好きになりはじめた人は業界の宝じゃないんですか?」

「そんな方々を騙して、売り上げを上げて、どんな社会的な意義があるんですか?」

最も大事にしなきゃいけない人たちを

入口で騙している。

なぜこんなことが放置されてしまうのでしょうか。

なぜ放置されているのか。

これにはワイン特有の事情があると思います。

一つは取り締まる側に知識がないということ。

ワインというのは、難しいです。

名前一つ取っても、畑の名前、アペラシオンの名前、格付け、生産者、ヴィンテージとあり、これを理解するのは初心者にはとても難しい。

興味がない人が見ても意味が分からないでしょう。

だから一見して、騙しているとわからない。

もう一つは、

騙された人が、騙されたままでいるということです。

ワインの世界はとても広いです。

これが良さでもある訳ですが、

広すぎるがゆえに、ちゃんとした知識を身に着けるのが難しいんです。

なので、騙されているということに気付けるレベルまで、知識を得るのにかなりの時間を要する。

もしくはそのレベルに到達しないまま騙され続ける。

広告が続いている、というのはそういう人たちが後を絶たないから、効果があるから続いているんだと思います。

もしかしたら

「騙されたままでも、気付かないで満足しているんだからいいじゃない」

という意見もあるかもしれません。

しかし本当にそうでしょうか?

「これが特級畑の味か~うまいなあ」

と格付けの低い畑のワインを飲んで、思ったとしましょう。

そこで満足してしまったら、それ以上のものを飲もうと思うでしょうか?

「特級畑でこの程度か~」

となってしまわないでしょうか。

先にも言った通り、ワインの世界は広いのです。

特級畑のワインというのは、半端ないんです。

感動をもたらすほどです。

この程度か、と思ってもらわれては困るんです。

出会えたかもしれない感動に出会う前に、

踵を返されてしまえば、

もうずっと出会うことはありません。

別に高いワインに限らず、

「本当に旨いワインに到達する可能性や権利」

を根こそぎ奪ってしまうことにならないでしょうか。

ワインは全く悪くない

ちなみにこれ、ワイン自体は全く悪いものじゃありません。

生産者はただ、真面目に作って、真面目にワインの法律に則って作っています。

ただ売り手側の問題なんです。

そのワインや生産者の情報を誇張し、

虚実を織り交ぜ

巧妙に真実をわかりづらくしています。

そしてそれに騙されるのは初心者です。

横行している

正直、これはこの広告一つではありません。

広告を見てからというもの

他はどうなんだ・・?と

色々調べてみましたが、かなり似たものが横行しています。

正しい商品選択に商品知識が必要なのを良いことに、多少適当なことを言ってもわからないだろうという意図が透けて見えます。

騙し合いか?と思うほどです。

程度に差こそあれど。

オイジーは他の業界に10年いました。

外の視点を持った上で見ると

なんと異常な業界だろうか

と感じてしまいます。

対策

とりあえず、今オイジーにできることは、

正しい情報を発信していくこと。

すなわち、このオイジーワインマガジンのコンテンツを充実させることでしょう。

SNSでも発信を強化していきます。

しかし個人でできる取り組みはたかが知れています。

それでもやるしかない。

やり続けて、一人でもワインが好きな人が

騙されることなく

もっとワインを好きになってもらいたい。

そう考えています。

なにかできることはないか。

これからも模索していきます。

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